可児市の自慢の施設として

2023年8月1日

可児市文化創造センター館長 篭橋義朗

 今年度、可児市文化創造センター・アーラは文化庁の外郭団体の日本芸術文化振興会から劇場運営についての助成金の対象団体として、全国にあるすべての劇場・音楽堂の中から12施設のうちの一つに選ばれました。昨年度までの5年間からさらに継続して5年間の採択を受けることができました。国においては昨年度まで16施設に助成していましたが、今年度から12施設に絞られています。大変厳しい状況のなか、それだけにアーラの評価が高かったということになります。東京をはじめ、全国には可児市とは比べ物にならないくらいの大きな劇場があり、日本の文化芸術の最先端の作品を制作しているところも多くあります。しかし文化芸術の専門家や一部の愛好家のためのイベントを制作しているだけではなく、市民に対してもまちづくりやコミュニケーション能力の向上のための様々な取り組みを行っていることが評価されたものだと思います。この国の助成事業は文化芸術基本法が改正され、新たに教育・福祉・まちづくり・観光などが加えられました。文化芸術の分野が、人間が生きていくうえで重要な役割があることを規定し、それを踏まえ、これから公立文化施設は事業を展開しなければならないと理解しています。


 可児市においてその任務を担うのはアーラであり、そのための事業費の補助が認められたということです。私たちは地域にある劇場として市民の豊かな文化芸術体験の場を確保していくことに変わりはありません。
 硬い言葉が並びましたが、今回の申請については、事業名を「まち元気プロジェクト~「えがお」の劇場~」としました。今後も可児市が住みよいまちになるためには、コンサートや演劇、市民参加事業、学校との連携事業、市民同士の仲間づくり事業など、多岐にわたる事業展開を地道にやっていくことが大切であると思っています。しかし目に見える効果はなかなかすぐには現れませんし、これらの評価には時間がかかるものです。
 今回の国からの高い評価を認識しつつ、市民の皆様が可児市の自慢の施設であると思っていただけるように活動してまいります。