アーラは「芸術の殿堂」ではなく、人々のさまざまな思い出のつまった「人間の家」でありたいと考えています。プロジェクトを通じて出会いや気づきがあったり、劇場に足を運ぶことが困難な方にはこちらからワクワクをお届けします。プロジェクトは、市民サポーター、関係施設、有志の方々などたくさんの力に支えられています。わたしのココロが元気になって、周りの人のココロも元気にしたい。その思いが『まち元気』につながっていきます。
終わりのない旅―
アーラまち元気プロジェクトの目指すもの。
可児市文化創造センターala 館長兼劇場総監督 衛 紀生
アーラの「まち元気プロジェクト」は、私が就任して以来2008年から始まりました。「生きづらさ」や「生きにくさ」を感じている人々を、文化芸術の力を活用して精神的にも社会的にも孤立させないという取り組みです。文化芸術には「共創性」という、複数の人間が関わりあって新しい価値=仲間・コミュニティをつくる力があります。 「子供の貧困」がまちの未来に暗い影を落とすと思ったら、思っただけではなくすぐに行動に移すことが私たちには求められています。座して傍観するのではなく、まずは前を向いて歩き始めることです。そのようなアーラの旅は決して終わりのない旅です。ですから、私たちは「遠くまで行くんだ」の決意表明として、このレポートを皆様のもとにお届けします。