世界劇場会議国際フォーラム2020

今回のテーマは「“文化芸術の社会包摂”、その社会的価値をと。らえなおす~芸術の啓蒙ではなく、持続可能な社会のグランドデザインとして~」。これからの時代の文化芸術、公共劇場の在り方について議論しました。少し登壇者のコメントをご紹介します。

 

人の存在や行動が経済的な価値でのみ測られると生きづらい社会になっていきます。文化芸術による社会包摂事業は多元的な価値観を社会に担保するのに有効であり、それを社会にもっと広めていくことが重要です。

中村美亜さん(九州大学/ソーシャルアートラボ )

 

私が関わっている英国 リーズ・プレイハウスでも、ハレ管弦楽団でも社会包摂プログラムは、常に他者と対話をしながら改良改善に努めている。共感してくれる人・支援してくれる人がでてくるよう仕組みをつくる必要があります。

カス・ラッセルさん(リーズ・プレイハウス / ハレ管弦楽団)

 

ロンドンパラリンピックを契機に、障がいのあるアーティストが所属する新しいオーケストラのモデルを作りました。彼らがステージにいることで、同じ境遇にある障がいのある観客のバリアを取り除くことになり、障がいのある全ての人の存在を認めている意思表示ともなりました。

ジョナサン・ハーパーさん(パラオーケストラ&フレンズ)

 

学校や病院などで行う社会包摂事業は、公演よりも市民の生活に直接関与し変化をもたらすもの。でも劇場のHPをみても公演ばかりの宣伝になっています。劇場や文化芸術団体はもっと 社会包摂事業を可視化し、社会に発信する必要があります。

セーラ・ジーさん(スピタルフィールズ・ミュージック)

 


イギリスに限らず日本の文化政策においても社会包摂事業は、公共劇場にとって必須なものになっています。こうした事業が真の意味で社会の課題に立ち向かうものになっているのか、社会とその新しい価値を共有できているか、私たち劇場関係者は、自分たちの社会的な役割を再認識し、事業評価していかなくてはならない、そう実感させられるフォーラムとなりました。

日程 可児:1/30・1/31、さいたま:2/4・2/5
会場 ala 小劇場、さいたま市文化センター 多目的ホール
ゲスト セーラ・ジー、カス・ラッセル、ジョナサン・ハーパー、中村美亜、栗林知絵子、藤井昌彦、前田有作
集客数 ala 141人 さいたま71人
共催 NPO法人世界劇場会議名古屋
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