スタッフ

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演出 金守珍 演出 金守珍

東京都出身。蜷川スタジオを経て、唐十郎主宰「状況劇場」で役者として活躍。蜷川と唐という「アングラ・小劇場」の代表とも言うべき演出家から直接に指導を受けた。その後、新宿梁山泊を創立。旗揚げより新宿梁山泊公演の演出を手掛ける。テント空間、劇場空間を存分に使うダイナミックな演出力が認められている。
'97年にはオーストラリアの国立演劇学校から「特別講師」として招かれ、世界に通用する演出家と評判を呼んだ。98年、オーツープロデュース「飛龍伝」にて、読売演劇大賞演出家賞を受賞。また、演出以外にも広く劇術活動を行い、外部公演への出演、NHKドラマ、CM出演等役者としても広く活躍している。'01年、映画「夜を賭けて」にて初監督。'02年全国公開され、第57回毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人監督賞/2002年度第43回日本映画監督協会新人賞を受賞。

■「向日葵の柩」制作発表(東京)でのコメント
向日葵を17年前の初演を演出しました新宿梁山泊代表の金守珍です。この公演は演出家として、またやれることを大変嬉しく思っています。今まで80本近くつくってきているが、『向日葵の柩』はその中でもベスト3に入る作品です。いい作品に出会ったときは、演出冥利つきます。作品をつくりあげて、その中で自分の宝物になったものはそんなにありません。柳美里と、初演のときは、今日書いてはつくって、また壊していきました。芝居を楽しみながら、でも毎日戦いだった。柳美里の自伝的な家族とか親、兄弟を作家が書くということは身を削る思いだったと思います。今日、指一本落として、腕一本を落として、2度ほど泡吹いて倒れました。そして救急車で運ばれました。作家の言葉はどれだけ大事か、役者の言葉に代えるなということがよくわかりました。とぎすまされた鋭利な刃物のような作品です。在日韓国人でありながらここまで日本語が綺麗なのが驚きです。この作品のテーマは家族。普遍的なテーマであり、今問い直されているテーマです。今度は戦いではなく、お芝居を楽しんでやりたいと思います。僕にとってやっと演出家として、芝居をつくる第一歩目の作品。今までは修行でした。自分が世にでる重要な作品だと思います。