第六十四回 年の瀬を間近に控えてスタッフに感謝を/可児市文化創造センター

連載 館長 vs 局長	「公共劇場」へ舵を切る その理念と経営の実際

第六十四回 年の瀬を間近に控えてスタッフに感謝を

可児市文化創造センターala 事務局長 山口和己

早いもので、今年もあと数日で年の瀬を迎えます。私にとっては4月の異動により財団に来て、9ヶ月が経過しようとしています。
毎朝、職員通用口で警備員さんに敬礼で出迎えられ、タイムカードを押し、ホワイトボードに出勤マグネットを貼り付ける一連の行動や、朝・昼・夕問わずの「おはようございます」の挨拶交わし、劇場での常識やルールのあれこれ。3月までの市役所生活では、経験したことのなかったこれらの様々な変化にもやっと慣れて来た感があります。

アーラには、市職員4名を含めた財団職員25名をはじめ、常駐舞台委託、受付、インフォメーション、設備、警備、清掃など、委託業務等も含めると約75名のスタッフがシフト制により勤務しています。
なお、これに加え、総会員数約50名という主にフロントスタッフとして協力をいただいているNPO法人「アーラ・クルーズ」の存在があります。
また、レストラン「カテリーナ・ディ・アーラ」は、お手頃価格のおいしい料理や飲み物と、にこやかなサービスでこのアーラの魅力をより高めてくれています。
当財団と前述の委託業務を担う人たちとの関係は、発注側と受注側の関係ではあるものの、このアーラを有効に運営し、市民をはじめとする利用者により良いサービスを提供するという大きな目的を共有する「仲間」だと思っています。

舞台委託の常駐については、6名が舞台技術課の職員5名と連携して主催事業から貸館事業まで、日夜舞台づくりに励んでくれています。
受付及びインフォメーションスタッフは、笑顔を絶やすことのなく、チケット予約や販売、問い合わせや貸館の受付をしています。委託ではあっても、アーラの「顔」となる重要な役割を担ってもらっています。
設備及び警備にあたる方たちは、朝7時30分から夜の11時30分までをシフト制に従って、整備、点検、見回り、案内等に励んでもらっています。このアーラは、開館日は朝の9時に開館、夜10時30分に閉館します。この部署では、開館2時間前の午前7時頃に出勤し、閉館後には1時間をかけて、敷地内の見回り、点検等、安全確認を行っています。警備陣は、朝の見回り点検後に持ち場につき、出勤してくる我々財団職員に対して、敬礼の挨拶で迎えてくださいます。
清掃担当の方たちは、朝8時から夜6時までの契約に基づきセンター建物内外の行き届いた清掃に励んでもらっています。朝の清掃は、前日の夜に使用された部屋を優先に取り掛かることになります。朝7時半頃には出勤し、打ち合わせ、準備を済ませて持ち場へ。開館前にしっかりと清掃を済ませて、利用者を迎えます。
アーラ・クルーズの皆さんについては、主催事業を中心にフロントスタッフとして、また、イルミネーション事業を始めとしたアーラ事業への参画等、市民参画のモデル的存在として活躍いただいています。

アーラを運営していくためにはこれだけ多くのスタッフが必要であり、それぞれの部署にて誠心誠意勤めることで初めて利用者の方々のニーズにお応えできるものと考えています。
「事務局長の仕事は何?」と聞かれることがあり、私は、「財団と市の橋渡しをする一方で、財団職員が仕事をしやすいようにフォローすること」なのですが、アーラの運営に全責任を持たねばならないと思っています。
そうなれば、このアーラに関わる全てのスタッフにも責任を持ち、仕事のしやすい環境を維持しなければならないことになります。4月以来、多少のアクシデントはあったものの、大過なく推移してきたことにホッとしているとともに、スタッフの皆さん全員に心からの感謝をしている今日この頃です。

ところで、この秋、市長から庁議の席上において、「一層の市民サービスの向上を図るため、公共施設の利用に関して、行政側が規制している諸事において緩和する余地はないか、検討をすすめるように」との指示が飛び、アーラに関しては、現在、朝9時という開館時間を早められないかというところが焦点となりました。
アーラの開館時間は、全国や近隣の事例及び市民のアンケート結果をもとにセンター運営管理計画において、朝9時から夜10時30分としており、これは条例に明記されて今日まで運用されてきました。全国のほとんどの公立文化施設の開館時間は朝9時で、閉館時間のアンケートでは、夜10時を希望する市民が8割を超えたことから、アーラの開館時間は、最大限のサービスをと考え、朝9時から夜10時30分と決定した経緯があり、これがほぼ定着していると考えています。
ただ、年に1回の一大イベントをアーラで行う団体などからは、開館前に最終的な準備をしたいため、通常よりも早く開けてほしいというような要望が寄せられることもあり、現在の朝9時開館という規定を疎ましく思う人があることも事実です。

財団は市より指定管理を任されている立場から、改正された場合、そのような運営態勢を見直すことになるかもしれません。今後、時間を十分に取って市民を交えた検討委員会で全市的な公共施設の規制緩和を考えていく方針だそうなので、私の立場としては、実際の運営上の課題等について意見を申し上げていきたいと考えています。
ただ、現在でも最大限に利用してもらえるようシフト勤務を駆使して開館時間を維持しているわけで、さらに早い時間帯の開館への対処は、単に委託料の値上げとか職員の増員といったことだけではなく、開館時間より1時間30分以上も前に出勤する設備、警備、清掃に携わる人や舞台技術の担当者をはじめ、全スタッフに無理を強いることにならないような配慮は訴えていきたいと思っています。

年の瀬を間近に控えて、アーラに関わる全てのスタッフ・その他関係者の皆さんに日頃の感謝を申し上げるとともに、利用者の方々を心の底から笑顔で迎えることができる良き新年の到来を心から祈念して本年最後の連載とさせていただきます。
本当にありがとうございました。













 

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